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フジバカマ   秋の薬草

フジバカマ   秋の薬草

フジバカマ(キク科の多年草)は、秋の七草の一つで、漢名を蘭草(佩蘭)といい、早くも「神農本草経」に記載されています。


フジバカマの学名である、Eupatorium fortunei で、調べてみると、「中国薬典」「中華本草」などには、「佩蘭(ハイラン)」となっています。
「佩蘭(ハイラン)」の別名の一つに、「蘭草」が挙げられています。
「蘭草」そのものは、「中国薬典」「中華本草」などには、見当たりません。
考察するに、
日本では、 「神農本草経」にあるままに、フジバカマの漢名を「蘭草」とし、
中国では、時代の変遷で「佩蘭(ハイラン)」の名称が一般化したのでしょう。

蘭草 : 味は辛く、性質は平である。水道を利し,蠱毒(コドク:蠱コについて書くと面白いのですが、長くなるので省きます。)を殺し,不祥を避ける。久しく服すれば気を益し、身が軽くなり、老いず、神明に、通じる。一名を水香という。池沢に生ずる。(神農本草経)

琉球王国の呉継志の「質問本草」には、フジバカマについても記載されています。
蘭草(フヂバカマ)
質問「原野に生じる。春に苗が出て、3ー4尺の高さになり、秋に花が咲きます。
   この図の草は何でしょうか?」
返答「これは、蘭草であって、沢蘭の仲間の草です。花と葉は、沢蘭と同じようですが、蘭草の茎は丸く、沢蘭の茎は角ばっています。そこが少し違います。」(壬寅の年。陳文錦、李興成、盧享春よりの返答)
  (図は、「質問本草」より)
フジバカマ   秋の薬草_d0096268_19104018.jpg

採集と調整法:
陰干しして、煎じて服用する。(「民間薬用植物」梅村甚太郎先生)  
茎葉を乾燥し、1回4~5g煎じて糖尿病に飲む。(「実用の薬草」栗原愛塔先生)
つぼみをつけたものを採取して、2~3日、日干しにしてから、あとは風通しの良い所で乾燥させる。乾燥中に良い香りが出て来る。乾燥後は、密閉容器に貯蔵する。(「薬草カラー図鑑」伊沢一男先生)


薬効と用い方:
水道を利し、月経を調へ、胸中の結痰を除き、癰腫を消し、よく悪気を去る。(「民間薬用植物」梅村甚太郎先生)  
月経を調え、または癰種を除去し悪気を去るのにも良い。(「実用の薬草」栗原愛塔先生)
皮膚の痒みに  乾燥した全草300~500gをこまかく刻んで布袋にいれ、初めになべで煮出してから、袋ごと風呂に入れて入浴する。かゆみの部分をこの袋でこすると効果的である。
糖尿病の予防と治療に  乾燥フジバカマ(蘭草)、連銭草(カキドオシ)、ビワ葉、タラノキ樹皮各5gをまぜて1日量とし、水400ccで半量にせんじて、1日3回に分けて服用する。(「薬草カラー図鑑」伊沢一男先生)

朝霞市、志木市、新座し、和光市で35年 漢方相談薬局
朝霞で35年  朝霞の漢方 昭和薬局  薬剤師 鈴木 覚
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