微量の向精神薬でも、大きな影響:魚ですが

微量の向精神薬でも、大きな影響:魚ですが
                                               2013.3
極めて微量の向精神薬でも、魚の行動に大きな影響を与える。
そして、環境破壊につながる、とのスエーデンでの研究結果が発表されました。
(JapanTimes 2013.2.16)

欧米では、湖水や河川水に、医薬品が流れ込んでいることが、以前から報告されていて、問題視されています。
アメリカの五大湖も大量の医薬品に汚染されているとのことです。
その汚染源は、薬品工場などではなく、人間の排泄物です。
人間が服用した薬のうちのある程度のものは、代謝を受けずに、そのままの状態で、糞便に入って、排出されます。
そのまま、河川湖沼に入るか、浄水場を通っても、医薬品の一部は、除去されずに、河川や湖沼に流れ込みます。

日本でも、多くの人が、毎日、毎日、大量の薬を飲んでいます。
なぜ、量が多くなるのか、と言うと、老化すると、薬の吸収・代謝が、悪くなります。
すると、少しでは、効果が現れにくいので、薬が増やされます。
すると、ますます、多くの薬が、代謝をされずにそのままの形で、排泄されます。
トイレの水に混じって、河川湖沼海に至ります。

スエーデンの研究者が、よく使用されている向精神薬のオキサゼパムだけに絞って研究した結果、このようなことが判りました。
ヨーロッパパーチ(淡水魚)を、極微量のオクサゼパムの含まれる水の中で生活させると、行動に変化が出る。
魚は、反社会的になり、仲間から出て勝手な行動をとる。他の仲間より、食物を多くむさぼる。
本来、ヨーロッパパーチは、臆病で、群れで行動します。こうすることで、パーチは、生き残ってきました。
オクサゼパムの含まれる水の中を泳いだ、パーチは、捕食されるという恐怖心を失うようだ、との推定です。
パーチが、今まで以上にプランクトンを食べると、藻が増えます。また、群れから飛び出すと、捕食される確立が高くなりますから、河川なり湖沼なりの生物層・生態に変化を来たします。


人間と魚、とは、違いますから、同じことには、ならないでしょうが、それでも、注目すべき報告です。人間に置き換えると、身勝手で、人より多くのものを欲しがる、といった感じでしょう。また多く食べれば、肥満になります。

さて、汚染された湖水、河川水には、各種の薬剤が含まれるます。オキサゼパムだけであっても、環境に問題を引き起こします。しかし、多くの薬剤が、環境水を汚染しています。それらが、複合して、どんなことを引き起こすかは、判っていません。

研究では、オキサゼパムだけを取り上げています。
オキサゼパムそのものは、日本では、あまり使われていません。
しかし、
ベンゾジアゼパム系のジアゼパム(商品名:セルシン、セルシンなど)、ニトラゼパム(ベンザリンなど)は、汚泥中の微生物によりオキサゼパムに変化するとの研究結果があります。
これらの薬剤は、日本でも繁用されています。

いずれ、日本でも、薬剤による、河川湖沼の汚染が問題とされる日が来るでしょう。


志木市、朝霞市、新座市、和光市で38年
さいたま  朝霞の漢方   漢方相談薬局     
  昭和薬局   薬剤師 鈴木 覚
埼玉県朝霞市朝志ヶ丘1-2-6-106
TEL 048-473-7830  FAX 048-473-7332

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