明治大正における魚鱗癬についての記述   その3

明治大正における魚鱗癬についての記述  その3
                                                 2014.5
明治大正における魚鱗癬についての記述   その3

資料の出所はすべて、「国会図書館の近代デジタルライブラリー」からです。
これらは、本は、普通の書物であって、国会図書館にあり、電子化された物です。
ネット上の根拠のないものとか、何らかの意図を持った怪しい文書ではではありません。
「国会図書館の近代デジタルライブラリー」は、誰でも自由にアクセスできます。興味あるかたは、そちらも参照すると良いでしょう。ただし、読みにくいですが。
今回は、「小児期に於ける主要なる皮膚病」より。
ただし、ここに述べられている治療法は、信頼できません。


小児期に於ける主要なる皮膚病
           遠山郁三先生著、吐鳳堂書店(日本小児科叢書、第9編)、大正2年

第17章  魚鱗癬  Ichthyosis
先天的な素因により、幼時に発病する角質増生症 Hyperkeratose であって、著明の鱗屑(りんせつ)を形成する疾病である。

最も軽症なのは、角質増生、単に毛嚢、およびその付近に限局するものであって、これを毛嚢性魚鱗癬  Ichthyosis follicularisまたは、毛嚢性苔癬 Lichen pilarisと言う。
これは、四肢の伸側、又は臀部において、毛嚢に一致して密生し、粟粒大の小結節であって、その色は皮膚の常色乃至(ないし)蒼赤色を呈している。
先端には、微細の糠粃(こうひ)状の鱗屑(りんせつ)がある。
往々毳毛(せいもう:産毛)を蔵す。この種のものは、しばしば大人にも発生し、魚鱗癬の軽症、不全症と見るべきである。
固有の魚鱗癬の症状は、早くも二歳のころに発し、かつ広く角化増生を来たらす。
即ち、毛嚢角化とともに皮膚一般にザラザラして、乾燥し、皺壁(すうへき)がおびただしく生じて、汗脂の分泌は減少する。これを単純性魚鱗癬  Ichthyosis simplexと言う。

更にはなはだしいのは、硬くて厚い鱗屑(りんせつ)を生じ、真珠様の光沢を現すことがある。
(雲母様魚鱗癬  Ichthyosis nitida)或いは、暗灰色の鱗屑(りんせつ)---この色は塵埃の付着と、角質固有の色とによる。---が、あい重なって、かつ中央においてのみ固着し、蛇皮様の外観を呈することがある。
これを蛇皮様魚鱗癬 Ichthyosis serpentinaと云う。
また、このような病的な皮膚、又は常態皮膚の上に疣贅(ゆうぜい)様、皮角様の小腫瘍を群生することがある(豪猪状魚鱗癬 Ichthyosis hystrix :やまあらしじょうぎょりんせん)と云うが、欧州本邦ともに重症のものは稀である。
(東京大学大野氏は、豪猪(はりねずみ)状魚鱗癬が列序性母斑のような一定の線状排列をなせる一例を報告した。
部位は、四肢の伸側ついで躯幹(くかん)、顔面にして手掌(しゅしょう)、足蹠(そくせき)および屈側、殊に腋窩(えきか)、肘窩(ちゅうか)、鼠径(そけい)及び膝窩(しっか)は侵されない。
経過は思春期に至る迄、病勢が進行するが、この期に達すれば停止し、しかも終生、治癒しないのが常ではあるが、天然痘、麻疹(はしか)の後には、全治することがあると云う。
通例夏は軽快し、冬期は増悪する。また、皮膚乾燥するために湿疹を合併し、激しい痒みを発することがあるが、全身症状は、常に全くこれを欠く。
原因は不明であって、遺伝の存すること、男子に好発することのみが、分かっている。
血族結婚との関係は明確ではない。
解剖は角質層の肥厚、顆粒層の欠如、棘状細胞層、真皮乳頭がきわめて薄いことが知られている。
診断は、通例容易である。
尖圭(せんけい)紅色苔癬は、毛嚢性苔癬に類しているが、炎症及び激しい痒みがある。
指節に好発する。また、尋常性鱗屑疹は、鱗屑(りんせつ)固有にして、その基底は潮紅している。
治療法は、温浴及び塗脂を主とする。
入浴に際し、カリ石鹸にて洗浄すると良い。
また薬浴(ソーダ浴、硫黄浴)などは、さらに良い。
その後、5%硫黄軟膏、または硫黄「サリチル」「ワセリン」(5:5:100)の塗布をし、
また亜砒酸の内服、もしくは注射を試みると良い。
(注:危険。亜ヒ酸は、砒素化合物であって、内服、注射は、すべきではない。
昔は、砒素化合物を難病に用いることがあった。
ここに記載されている、その他の治療法も、良くなさそうである。)

先天性魚鱗癬  Ichthyosis congenita
稀有の発育異常であって、専ら角質層の変化である
。即ち、角質が著しく過生し、全身があたかも甲冑を被ったようであって、特に弾力の減少は、皮膚に数多くの深大なる赤色の亀裂を生じる。
特に口、陰部付近には、大いなる亀裂を生じ、肥厚した角質は、数多くの小片に分裂する。
かつまた、眼、耳、口、陰部、四肢の奇形を伴い、運動及び母乳を吸う事が出来ない。
この、変化は、すでに胎内で起こっていて、たとえ児は、往々早産により生まれるが、生後数時間、長くても二三日を越さずに死亡するのが普通である。
しかし、時として、奇形無く亀裂無き軽症のものが、少数ある。
診断は、重症のものは、殆んど誤ることはないが、軽症は初生児の脂衣、殊に脂性魚鱗癬 Ichthyosis sebacea  と誤ることがあるが、これはもとより皮脂漏に他ならない。
亀裂無く、また鱗屑(りんせつ)の性質は角質ではなく、主として脂肪よりなるので、区別することが出来る。

原因不明であって、時として遺伝する。宮城病院小児科に秘蔵する標本は、兄弟二人同じ症状の典型的なものである。血族結婚との関係は、いまだ確実でない。
治療法は、保温に努め、栄養を計り、温浴塗脂することは、魚鱗癬と同じである。

さいたま  朝霞市、志木市、新座市、和光市で39年
朝霞の漢方  昭和薬局  
埼玉県朝霞市朝志ヶ丘1-2-6-106
TEL 048-473-7830   FAX 048-473-7332
サイタマカンポウ ドット  コム     埼玉漢方ドットコム/ http://www.saitamakanpo.com/

さいたま 朝霞の漢方  昭和薬局のお客様は
◎ 以下のような地域から、多くご来局頂いています。お気軽にご相談においで下さい。埼玉県朝霞市内全域。志木市 内全域、新座市、和光市、富士見市、ふじみ野市、三芳町、川越市、川口市、所沢市、さいたま市(旧  大宮、浦和、岩槻、与野)、東京都練馬区、板橋区、 北区、豊島区、清瀬市

◎ ご相談をよくいただく病気その他
美容 :アトピー性皮膚炎、敏感肌、ニキビ、大人のニキビ、シミ、美白、
ダイエット腸の健康:便秘、下痢、腸内環境、過敏性大腸炎
痛み全般:関節痛、ヒザの痛 み、腰の痛み、肩こり、頭痛、偏頭痛、
子宝、女性不妊、男性不妊、2人目不妊 、子宝の食養生、更年期障害、冷え性、生理痛、生理不順、登校拒否、不登校、不安感

トラックバックURL : https://showayakyk.exblog.jp/tb/20691967
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]

<< 明治大正における魚鱗癬について... , 家族になってきたヒナミちゃん >>