「毒薬本草」などから見る、朝顔の毒性と薬効

「毒薬本草」などから見る、朝顔の毒性と薬効
アサガオは、有毒な植物  その2
                                                 2016.9.1

アサガオは、一般的な植物ですが、種には薬理作用があります。アサガオの種子は、現在でも、わずかに下剤に配合されています。
しかし、毒性があることは、意外と知られていません。

アサガオの種子の毒性と、薬効について紹介します。

江戸時代から、明治大正にかけての、民間で使用については、梅村甚太郎先生の「民間薬用植物誌」に記載されています。

あさがほ 牽牛花(ケンゴカ)
あさがほ  Pharbitis hederacea L.

漢名は牽牛花(ケンゴカ)。旋花科の一年草であって、茎は蔓をなして他物にまとわりつく。夏の月の盛りに、漏斗(ロウト)状の美花を開く。葉は通常、三裂した葉片が有り、互生している。果実は、球形のカラがあり、三室を有し、各室に二つの種子がある。
●葉は、そのまま、或いは塩でもんで、蜂蟻等にさされた時につけると、効果がある。      
●種子を下剤に用いる。白花のものは、特に脚気病によく効くとして用いられる。冷水にて呑み下すとよい。或いは、細末にして丸じ、毎日六匁づつ白湯にて用いる。殊に、この丸剤を黒大豆の煎じた汁にて服用すれば、更に良いと云う。           

●伊勢では、種子を鶏のしらみを取るのに用いる。
●大便が固くなって出ないのには、牽牛子(ケンゴシ:アサガオの種)、大黄(ダイオウ)、桃仁(トウニン)を粉とし、あめで固めて座薬にし、肛門にさしこむと良い。
●三河国西尾附近にては、白花のものの種子を、痰を治すのに内服する。
●尾張の国では、白花を煎じて、或いは血の道の薬とし、或いは解熱の用に供する。
●治痛散。木通(モクツウ)一匁、大黄(ダイオウ)一匁、白牽牛子(しろケンゴシ)三匁、升麻(ショウマ)二匁。檳榔子(ビンロウジ)五分。この五味を粉末とし、一度に二三匁づつ飯のとり湯で服用すれぱ、痛風、風湿、風毒、腫れ痛みを治すこと、不思議である。但し服薬の前夜より粥を用い、下痢の止むまでは、ものを食べてはいけない。


朝顔の毒性について

何年か前に、「毒薬本草」という大変魅力的!?な書名を、中国語専門の書店から来たバーゲンカタログに見つけました。
さっそく注文したところ、その書店から電話がかかってきました。
「毒薬本草」(1993年12月、中国中医薬出版社)は、大分汚れていますが、どうしますか?とのことでした。
それでもいいから送って欲しい、と伝えました。
それで、手元にあるわけです。
古本ではなく新本ですが、水にぬれた形跡がありました。また、発行年の割に古い感じがします。

「毒薬本草」より
牽牛子(ケンゴシ)
旋花科の牽牛 Pharbitis nil(L.)Choisy、または、毛牽牛 Pharbitispurpurea(L.)Voigt などの種子。

毒性と中毒症状
ケンゴシ(朝顔の種)をマウスに皮下注射した場合の半数致死量は、37.5mg/1kg(原文の通り訳したが、エキスであるのか、特定成分であるのかは、不明)である。
過量のケンゴシは、腸道に対して強烈な刺激作用がある。
また、腎臓を充血させ、重症な場合には、併せて中枢神経系統に被害を及ぼす。
特に舌下神経では、舌の運動を麻痺させ、言語障害を引き起こす。

中毒症状
用量が過大であると中毒を引きおこす。
中毒症状:メマイ、頭痛、激しい嘔吐、下痢、大便は緑色で水様、そして粘液が混じっていたり、粘液血便。心拍数が1分間で120前後、心音は低く鈍く、常に言語障害を伴い、突然の発熱、腰痛、無痛性の血尿、脈は弱まる。重症な場合、高熱を伴って昏睡し、四肢は冷たくなり、口唇は紫色になり、全身皮膚は青くなり、呼吸が浅く短くなる。

考察:牽牛子(ケンゴシ:アサガオの種)は有毒である。腸道、腎臓に対して刺激がある。重症者は中枢神経系統を損傷し、一系列の中毒症状を引き起こす。
有毒薬物に属する。ただし、大戟(タイゲキ)、莞花(カンカ)、甘遂(カンスイ)類に比べると毒性は少ない。

臨床研究:肝硬変の腹水、テンカン、精神病、蟯虫症、小児の夜泣きなどに、効果があるとの報告がある。




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