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子宮の移植による妊娠について 

子宮の移植による妊娠について 
   JapanTimes  2016.10.30の記事より

スエーデンの医師ブランストローム(Mats Brannstrom)先生は、世界で最初に、子宮の移植による出産に5例成功したとのことです。
他の国でも、試みられていますが、今のところ成功していません。
最初のは2014年、5例目は、2017年1月
の予定で、その次は2017年の初期の予定だそうです。

ブランストロームは、1999年にマウスで子宮移植による妊娠、出産を成功させました。それで、人間にも可能であると、初めて確信したそうです。
その後、何百回もの子宮移植をラット、羊、豚、モンキーなどで行いました。
2012年に、彼は、9人のスエーデン女性に、子宮移植を行う、倫理的な許可を得ました。
彼は、ヨーテボリ(Gothenburg)で、その女性たちに説明会を開きました。
彼は、これは不妊治療ではなく、科学的な実験であることを説明しました。
「私たちは、未知の領域に入ろうとしている」と彼は説明しました。
子宮移植が行われた9人の女性の内、二人は、問題が起こり、移植した子宮を取り出されました。
5人の女性は、妊娠して健康な赤ちゃんを授かりました。二人は、妊娠しようと努めています。

さて、他の臓器移植は、死者(または、死にかかった人)からが、多いのですが、この子宮の移植のドナーは、健康な女性からです。
(誰からとは、書かれていませんが、おそらく女性の母親などの近親者からだと思われます。)
ドナーから取り出された子宮は、レシピエント(臓器受容者)に移植する前に、一度冷たい溶液に保存されます。これは、専門的には死んだ臓器だそうです。
また、他の研究者によれば、閉経した女性の子宮から、健康な赤ちゃんが産まれたのは、驚くべきことだそうだとのことです。
常識的に考えれば、若い子宮の方が良いであろう、とするのが妥当でしょう。ところが、この子宮移植に限っては、高齢者の子宮は、ホルモンを受けて若返ったように見えます。
この、子宮の若返りは、他の臓器についても、示唆するところがある、とも言う研究者もいます。

移植した子宮は、最高二回までの妊娠を経てから、取り出されるそうです。
理由は、移植による拒絶反応を押さえる薬を、中止するためです。

ブランストローム先生は、いつか、手術が、不妊治療のルーチン(通常の治療法)になると、確信しているそうです。

・・・
このことから、考えると
この子宮移植による、出産成功率は、非常に高いことが注目されます。
日本で行われている、高度不妊治療よりも、はるかに成功率が高いのは、不思議なことです。
もう一つ注目すべき点は、閉経後の子宮であっても、健康な赤ちゃんを産めることです。
本文には、「高齢者の子宮は、ホルモンを受けて若返ったように見える」とあります。(ホルモンだけが、若返りの理由ではないでしょう。その他の要素もあると思います。)
このことから、30代後半、40代の女性の子宮を若返らせることが出来そうです。
このことは、不妊で悩んでいる女性に、希望を与えるものではないか、とも感じます。


◎ご相談をよくいただく病気その他

●美容・お肌のトラブル :アトピー性皮膚炎、敏感肌、ニキビ、大人のニキビ、シミ、美白、
               ダイエット、じんましん、皮膚のトラブル
●胃腸の健康:便秘、下痢、腸内環境、過敏性大腸炎、胃炎、神経性胃炎、胃もたれ
●痛み全般:関節痛、ヒザの痛み、腰の痛み、肩こり、頭痛、偏頭痛
●不妊関連:女性不妊、男性不妊、2人目不妊 、子宝の食養生、更年期障害、
●女性病関連:冷え性、生理痛、生理不順、
●その他・心の病気全般:体の疲れ、精神的な疲れ、自律神経失調症、うつ、不安感、
                不眠症、夜尿症(最近ご相談が増えています)

朝霞市、志木市、新座市、和光市で41年
朝霞の漢方
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会津の名産 会津蝋(あいづろう)は、虫の生産物  

会津の名産 会津蝋(あいづろう)は、虫の生産物


ある種の昆虫は、薬になります。薬用部位は、様々です。卵、幼虫、蛹、成虫などの虫の体そのもの。虫の排泄物。虫の分泌物。
イボタカイガラムシでは、分泌物である蝋が工業用原料、薬用に用いられます。
イボタ蝋は、イボタカイガラムシの分泌物で、生薬名は、蟲白蝋といいます。

これについて、江戸時代に刊行された「日本山海名所図絵」(1,797年)に、興味ある記述があります。これによれば、会津(福島県)では、意図的に蟲蝋を生産、つまりイボタカイガラムシを養殖していたようです。また、品質も良かったことが伺えます。
会津は、お種人参の栽培も、盛んでしたから、イボタ蝋の人工的な生産がなされても、不思議ではないでしょう。
また、今なお 市の中心部には、薬用植物を集めたとされる「御薬園」があります。


「日本山海名所図絵」(1,797年)より
会津蝋(あいづろう)
本草 蟲白蝋(ほんぞうちゅうはくろう)といって、奥州会津(福島県西部の会津地方)に採れる蝋である。これは、イボタクライという虫を養い、水蝋樹(イボタ)という木の上に放せば、自然に枝の間に蝋を生じる。至って色が白い。その虫は奥州のみにあって、他国にはないので、形が正確にはわからない。今他国に白蝋というのは、漆の木などの蝋を曝(さら)した白色のものである。また薬店にて外療に用いる白蝋というのも、蜜蝋(ミツロウ)の曝したものであって、これまた本物ではない。水蝋樹(イボタ)という木は、所々に多くあり、葉は忍冬(にんどう:スイカズラ)に似て小さい。夏は、枝の末に小さな白い花を開き、花の後、実を生じて、熟して色黒く鼠の糞のようであり、冬は葉が落ちる。
又、この蝋を刀剣に塗れば、久しく錆を生じない。また、疣(いぼ)に貼(つけ)れば、自然におちるので、「イボオトシ」の名がある。
今、蝋屋で売っている「会津蝋」という物は、その真偽がおぼつかない。

(編者注:黄蝋についての記述もあるので、ここに引用します。ついでながら、会津の養蜂所に蜂蜜を買いに行った事がありますが、片隅に蝋細工がおいてありました。黄色い蝋でしたので、ああ、これが本物の蜜蝋だな、と思いました。)

蜜蝋  一名 黄蝋(おうろう)
この蜜蝋(ミツロウ)は、黄蝋(おうろう)という物であって、蜂の巣である。その巣を絞りとった滓(かす)である。蝋をとるには、生蜜を採った後の蜂の巣を鍋にいれ、水にて煎じ沸騰した時、別の器に冷水を盛ってその上に籃(かご)を置き、あの煎じたものを移せば、滓(かす)は、籃(かご)に留まり、蝋は下の器の水面に浮かぶが、それをまた陶器に入れて湯煎をすれば自然に固まり蝋となる。
また、熟蜜をとる時、鍋にて沸かせば、蜜は上に浮かび、蝋は中に在り、脚の底にある。これを採って冷やしても、自然に黄蝋として固まる。

さて、
江戸時代に刊行された「本草綱目」の解説書、研究書である「重修本草綱目啓蒙」(小野嵐山先生口授、天保15年:1844年)の蟲白蝋の項には、
蟲白蝋の和名は、「イボタロウ」、「会津ロウ」
とあります。このことから見ても、蟲白蝋の江戸時代における中心的な生産地は、会津であることが、判ります。
また、「中国にては、女貞樹に、この蟲を養う。それで、別名蝋樹(ろうじゅ)とも云う。」との記述もありますので、日本と中国では、樹種が違うことが既にわかっていたようです。

江戸時代には、会津はイボタカイガラムシ由来の蝋の生産が盛んであったことがわかります。
しかしながら、現在は、生産されていないようです。


朝霞の漢方  昭和薬局  薬剤師  鈴木 覚
埼玉県朝霞市朝志ヶ丘1-2-6-106
TEL 048-473-7830  FAX 048-473-7332

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